SF短編

鳴らない風鈴 ~祖父と、孫娘と、軌道のひと夏~

忘れられた宇宙ステーションで、夏を描く。

短編短編

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鳴らない風鈴の扉絵

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あらすじ

宇宙ステーションにひとり。駐在員の男のもとへ、半年に一度だけ補給船が訪れる。だが今日来たのは、二十年来の老配達員ではなく、その孫娘だった。祖父は引退したという。彼女が託されたのは、古い木箱——『夏』の土産。季節のない軌道の果てで、男は彼女を最奥の部屋へ誘う。そこには、二人が二十年かけて作り上げた、ひと夏の景色があった。鳴らない風鈴と、宙に咲く花火。受け継がれてゆく、たったひとつの季節の物語。